先般8月24、25の両日、東京武道館にて開催した「創流90周年記念 第9回和道流空手道連盟国際大会 第60回和道流空手道連盟全国大会」は、世界各地から参集した会員によって大いに盛り上がり、大きな事故もなく、盛会裏に終えることができました。選手達が示したその技を追求する厳しさ、その真摯なる努力、その弛まざる気魄、そして勝負が決した後の禮儀廉恥は、正しく和道流が立脚する所の「敬愛禮」の精神を遺憾なく発揮した、記念すべき大会となりました。本大会に御尽力戴いた役員係員各位に、満腔の謝意を捧げます。 そして先回から御協力戴いている「龍虎太鼓会」の方々の太鼓演奏の迫力は、海外から来日した選手団にも鮮烈なる印象を与えました。日本の伝統武道である和道流の大会に、日本の伝統楽器による演奏が加わり、世界に向けて伝統の力を改めてアピールできたことは、誇るべき出来事として記憶されることでしょう。 すでに新しい種目として取り組まれている「壮年」の部、「熟練」の部、「基本組手」の部は、参加人員も増え、定着し始めました。特に「基本組手」の部は、他流の師範方から、伝統継承と独自の理合の修練の為に参考にしたいとの讃辞も頂戴しており、試みの第一歩としては成功したと言えましょう。しかしその内容を言えば、決して満足できる域には達しておらず、幾層倍もの努力と工夫が必要です。総ての会員諸氏の奮闘を期待し、来年の演武を刮目して待つこと頻りです。