新年おめでとうございます。日常的には昨日から今日へと何の滞りもなく続く日々ですが、一月一日というのは、日常の日々の連続とは何かしら違う、特別の感があるものです。この元旦の感慨を綴った歌があります。題はそのまま「一月一日」です。 年の始めの例(ためし)とて 終りなき世のめでたさを 松竹立てて門(かど)ごとに 祝う今日こそ楽しけれともすれば日常の惰性に埋没してしまう人間が、改まった年の始めに生れ変ったように覚悟を新たにする、これが毎年やってくる元旦の効用ではないでしょうか。 我が和道流も九十年の歴史を超えました。流祖に始まり、二代宗家、三代宗家に導かれながら、会員すべてが創流百年への道を歩み続けています。しかしこの道は、ただ歩み続けるだけでは決して到達できない、修行の道なのです。その修行の中で、己の現在を確かめるために全国大会があるのです。和道流の全国大会は、ただ優勝劣敗の勝負を争うだけの場ではありません。修行を通じて昨日の自分に今日は勝てるように励む、これが日本武道の根源的意志でなくてはなりません。 毎年の全国大会に於いて、三代宗家が新しい試みを重ねておられるのも、正にこのすべての会員が己の境地を一歩でも二歩でも進め得たか、それを体感してもらうためなのです。百錬自得の心構えで階段を登ろうではありませんか。